明卵漬けは、たらこのキムチ漬け
「ふくや 明太子」と聞いて、皆さんはどれだけご存知でしょうか?
有名な商品ですので、「食べたことはある」、「テレビで聞いたことはある」という人は多いと思われますが、実はこの商品……日本で初めて作られた辛子明太子なんです!
どうです?ちょっと興味が湧いてきたのではないですか?
今回はこの「ふくや 明太子」にまつわる話を拙筆ながら皆様にお伝えしていきたいと思いますので、最後まで読んで頂けますと幸いです。
まず、この商品を語る上で欠かせないのは製造元の「株式会社ふくや」様ですね。
なんと創業1948年(昭和23年)の老舗も老舗!戦後まもない時期なんですね……筆者はおろか、両親すら産まれてません。
戦後と言うだけあって、創業者の川原俊夫さんは今はなき満州から引き上げてきたという壮絶な経験をお持ちで、その後福岡で始めた「ふくや」という中国系の食品卸店が元となっています。
その過程で作られたのが今回の記事の主役である「ふくや 明太子」。
これ、実は元となった食べ物があるんです。
あ、日本の食べ物ではないですよ?
ここまで記事を読んでいれば分かりますよね?
そう……韓国「釜山」の料理です。(え、中国じゃないの!?そう思われた読者の方……私も同じように思ってました)
ふくや 明太子は元々、韓国の釜山でよく食べられていた「明卵漬け」と呼ばれる、たらこのキムチ漬けが起源となっていて、それを川原社長が日本人の口に合うように改良したのが明太子となります。
驚きですよね?私達が福岡旅行に行けば、例え博多に行かなくてもとりあえず買っていたあの「ふくや 明太子」が、そんな戦後の激動の時代の中、当時混乱を極めたであろうお隣の大陸に起源があるんですよ?
私達が何気なく食べている辛子明太子にこんな歴史があるなんて……そう思うともっと色んな食べ物の歴史を紐解いて見たくなりませんか?